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難病・障害

医療的ケア児にもピッタリのスカーフ風スタイ【söötのインクルーシブな衣服】

気切カニューレを覆うスタイ、
赤ちゃんぽく見えないものはないの?

生後7か月で気管切開を行った次男は、赤ちゃんの頃から小学生になった現在まで、

毎日スタイを着用しています。

後述しますが、スタイは気管切開児にとって大切なケアグッズの1つだから。

でも、スタイ=赤ちゃんというイメージがどうしてもつきまとうため、

小学生になって人目が気になるようになった次男は「スタイ」という言葉に少々抵抗を示し気味…💦

そろそろスタイに代わるケアグッズを考えなくてはいけないかな…と思っていた時に出会ったのが、

株式会社岩多屋さまのECサイトsöötで販売されているスカーフ風スタイ

「気になるな~」「かわいいな~」と、一目ぼれ状態だったのですが、

なんと!嬉しいことに2022年新春のプレゼントキャンペーンで
ご縁をいただくことができました~♪

本記事では、気管切開児が実際にsöötのスカーフ風スタイを使ってみたレビューをあますところなくお伝えします(^^♪

☑本記事の内容

  • 気管切開児にスタイが必要な理由が分かる
  • 実際にsöötのスカーフ風スタイを使ってみたリアルな声が分かる
  • 岩多屋さんのインクルーシブな衣服に込められた思いが分かる

では、目次です!

気管切開児がスタイを着用する理由

  • 医療デバイスの目隠し
  • 人工鼻や気切孔周辺の汚染防止
  • 気管カニューレの事故抜管防止
  • 外気の直接的な侵入や乾燥を防ぐ

医療デバイスの目隠し

気管カニューレは首の正面、のどぼとけの少し下あたりに挿入されています。

そのため通常の洋服を着用していると、

  • カニューレ
  • カニューレ固定バンド
  • 人工鼻

この3点がばっちり見えてしまうんですね。

医療に詳しい方であれば、これらの医療デバイスが目に入っても「そうなんだぁ」と事情を理解してくれるのですが、

ほとんどの方は、カニューレや人工鼻を見たこともなければ、どんな役割があるのかも分からない。

ましてや子どもたちとなると、自分にないものが珍しく、悪気はなくても思わず手を伸ばして触ってみたくなったり、逆に怖くなって避けてしまったりということも起こります。

 

医療的ケアや、気管切開をしていることのリスクについて、みんなに分かってもらえるようにきちんと説明することも大切ですが、不測の事態を防ぐためにも必要以上に露出しないこともまた大切。

そのためにスタイは大きな役割を担ってくれています。

人工鼻や気切孔周辺の汚染防止

外遊びをしたり、食事をしたりする時、人工鼻や気切孔周辺が汚れてしまうことがあります。

気管切開をしている子は、人工鼻や気切孔から直接気管支付近まで空気をとりこんでいるため、そこが汚染すると感染のリスクが上がります

さらに水が首元にかかったりして、水が気道や肺に侵入すると、呼吸困難や肺炎を引き起こす恐れもあります。

そのため、汚染防止目的で人工鼻や気切孔周辺をガードしています。

気管カニューレの事故抜管防止

気管切開をしている子どもにとって、一番恐ろしいのが気管カニューレの事故抜管

気管カニューレで空気の通り道を確保している子どもたちにとって、カニューレの抜管は窒息を意味します。

絶対に起こしてはいけない事故の1つです。

気管カニューレが抜ける原因として以下のようなものが考えられます。

  • カニューレホルダーのゆるみ
  • カニューレホルダーの固定部(マジックテープや結び目)が外れる
  • カニューレのサイズと気切孔の大きさのミスマッチ

この中で一番多いのは、カニューレホルダーの固定部が何らかの理由で外れてしまう、というものではないでしょうか。

実際わが家の次男も、赤ちゃんの時にカニューレホルダーのマジックテープをおもちゃに引っ掛け、あわや事故抜管(恐ろしい…)ということがありました。

こうしたリスクを少しでも減らすため、スタイでカニューレホルダーをガード。

手で触ったり、何かに引っ掛かったりという状況を作らないことが大事ですものね。

外気の直接的な侵入や乾燥を防ぐ

私たちが呼吸をする時、取り込まれた空気がどんな状態になっているかご存知ですか?

大気中の空気を鼻から取り込むと、鼻腔⇒咽頭⇒気道を通りながら加温・加湿されて、

温度37 度、相対湿度100パーセント、絶対湿度44mg/L の状態で肺に取り込まれます。

でも気管切開をしていると、空気は気切孔から直接気道に取り込まれます。

人工鼻をしていない状態だと、冷たくて乾燥した空気が直接気道や肺に侵入することに…。

もちろん人工鼻をしていれば、ある程度の加湿・加温はされますが、鼻呼吸と同じようにはいきません。

さらに、鼻腔や咽頭の粘膜絨毛を通過しないので、微細なほこりや細菌などをキャッチして外に出す機能が十分ではありません。

だから、少しでも乾燥を防ぎ、外気の侵入を防ぐためにもスタイで保護するという対策をとっています。

これまで愛用してきたバンダナ型スタイ

私と次男にとって、スタイは欠かせないケアグッズであるということは、既にご説明したとおりです

そんな次男が赤ちゃんの時から愛用してきたのは、バンダナ型スタイ。

ちょっとでも赤ちゃんぽく見えないように、形は配慮したつもりです。

これは作り方もとっても簡単なので、改めて別の記事で紹介したいと思っています♪

実際にバンダナ型スタイを着用するとこんな感じです。

バンダナ型スタイを使うメリットは、こんな感じかな?

  • ペロッと上にめくるだけで、スタイをつけたまま吸引や自己排痰ができる
  • スタイの下に手元を隠すと、カニューレを露出せずにケアができる
  • ダブルガーゼのみで作成しているので通気性が良い

そして、当然デメリットもあります。

  • バンダナ型だけど、やっぱりスタイはスタイ💦
  • 首の後方は細くなっているので、カニューレホルダーが見えてしまう
  • 首回りのサイズ調整が合わないと、スタイをしていても人工鼻やカニューレが見えてしまう。

やっぱり気になるのは「スタイ感」がぬぐえないところ…。

年齢が高くなってくるにつれて、これは子どもも思うところがあるようです。

実際、次男が年長さんの時、お友達に「赤ちゃんみたい~笑」ってからかわれて悔しい思いをしたこともあるんですよね。

スタイのメリットもデメリットも考慮しながらも、もっといいとこ取りはできないかな~というのが悩みだったりしたわけです。

söötのスカーフ風スタイを使用したリアルな声

そこで、私の悩みを解決してくれる候補となったのが

株式会社 岩多屋さんで開発されたsööt(そっと)のスカーフ風スタイ。

こちらで閲覧・購入することができます♪

↓↓↓

sööt

sööt(そっと)
https://iwataya.stores.jp/

実は私、söötのECサイトでスカーフ風スタイを拝見して、

そのおしゃれな雰囲気に一目ぼれ♪だったんですね。

 

その後、幸運なことに「新春スカーフ風スタイ 抽選キャンペーン」でご縁をいただいて、

手元にスカーフ風スタイをお迎えすることができたのです♡

「かわいい!気になる!」という方や、

「使ってみてどうだったか知りたい!」という方のために、リアルな声をお届けしますね♪

スカーフ風スタイ レビュー♪

まずは実物の写真をご覧ください✨

スタイには丁寧なメッセージカードが添えられていて、

岩多屋スタッフ様のあたたかいお人柄に触れて心もほっこりです^^

さて、私の第一印象ですが「かわいい!軽い!柔らかい!」でした

そして、これまで使用していたバンダナ型スタイとは全然作りが違うな~と感心。

布面積もかなり大きいので、スカーフのようにクシュっときれいに形が出るのかも…

とにかく期待が高まります✨

さっそく学校から帰宅してきた次男を捕まえて、着用してみると…、こんな感じに!

ピッタリサイズがいい!という次男の希望で、内側のボタンをとめてみました。

söötのサイトで紹介されている写真に比べると、ドレープが少なめですね。

ドレープを出したいときのつけ方も教えていただきました!

少し首元を折り込み、裏面のダーツ(縫い目)を上手く活用すると、よりクシュクシュ感が出やすいと思います!

次男の場合は外側のボタンで留めて、首元ゆったりにしてみるとスカーフ風のくしゅくしゅができました!

 

着用した状態を後ろから見るとこんな感じです。

カニューレホルダーが完全に隠れて見えません!

これは事故抜管のリスクをかなり低減させてくれるのでは?!

バンダナ型スタイと比べると、前後左右がよりがっちりとガードされて安心感がありますよね。

スカーフ型スタイの素敵ポイント!

スカーフ型スタイが手元に届いておよそ2週間、小学一年生の次男が一日おきに使用してみました。

その上で、親目線&本人目線での「ここが好き!」「ここが良かった!」というポイントをまとめると…、

  • やっぱり可愛い!おしゃれ!親の私もワクワクする
  • スタイっぽくないので小学生男子でもすんなり受け入れられるデザイン
  • 首の後ろまでしっかり隠れるので、事故抜管のリスクが減らせそう
  • サイズ調整が可能なので長く使える、ボタンの位置によって雰囲気も変えられる
  • 丁寧な作りでしっかりしているので、お洗濯しても型崩れが少ない

こんな感じでしょうか✨

気管切開などの医療的ケア児にとっては、デザインも大事だけどやっぱり安全性も大事。

その両方が期待できるスカーフ型スタイおすすめですよ。

 

スカーフ型スタイ、期待したいポイント♪

素敵ポイントがたくさんあるスカーフ型スタイ。

でも、もう少しこうだったらいいのにな~と感じたポイントもまとめてみました!

  • あくまでも気切カバー用に使う次男にとっては、裏地はない方が好きみたい
  • 洗い替え用もたくさん欲しいけど、価格がちょっと高い
  • 男の子用の色柄バリエーションが増えると嬉しい

ふつうのスタイとして使用する場合、裏地はあった方が絶対いいと思うのですが、

次男の場合は使用する目的が違うので、ない方がベターかな?

裏地ありに慣れていないせいもあってか、「両面ガーゼがいい」と言っておりました。

ただ、水遊びをしたり砂場遊びをしたりする時は、汚染防止のため裏地ありの方が頼もしいので、場面に応じて使い分けたいと思っています♪

価格については仕方ないのかな~と思いつつあげてみました。

だって、ひとつひとつ、とっても丁寧に作られているんですもん!

それだけいろんなコストがかかっていると思うんです。

手作りが苦手な私みたいな人にとっては、諸々考えると購入する方が確実か…ということの方が多いんですけどね 笑

ガンガン使いたい!って思うと、少し価格が下がるとありがたいですよね^^

あと、男の子用の色柄のバリエーションが増えてくるともっと嬉しいかな♪

無地とかストライプとか、お洋服に合わせて選べたら最高です♡

インクルーシブな衣服に込められた岩多屋さんの思い

『親子にとってお着替えが楽しみのひとつに』

『誰もがおしゃれを楽しんで欲しい』

そんな思いからsöötは誕生しました✨

岩多屋さんは、単に機能性だけを追い求めるのではなく、

『インクルーシブな衣服=兄弟・姉妹・友人で着れる服』を作りたい

という思いをもとに、医療的ケアが必要なお子さんや着脱に介助が必要なお子さんの
衣服を開発・作成されています。

インクルーシブな衣服の素敵なところって、こんなことじゃないかしら。

☆障害を持つ人、持たない人、どちらにとっても

おしゃれを楽しめて、着心地もいい。

☆ケアをする人、される人、どちらにとってもワクワク、嬉しい♪

それって、考えてみると、着替え=介助ではなく楽しみの一つになって欲しいという、

岩田屋さんのあたたかい思いが込められているからなんだと思います。

子どもたちやケアの担い手である私たちに寄り添ってくれるsöötのお洋服や小物。

必要とされている人の元へ届いて多くの方を笑顔にしてくれますように♡

今後は大人サイズも展開されるようですよ♪

とっても素敵なので、プレゼントにもおすすめです✨

まとめ

  • 気管切開児にとって、スタイは大事なケアグッズ
  • söötのスカーフ風スタイは、おしゃれなだけじゃなく安心して使えるポイントがたくさん!
  • 岩多屋さんの温かい思いに支えられたインクルーシブな衣服は、障害の有り無しに関わらずおススメしたい!

岩多屋さんの言葉で、私の心に一番残っているのは、

「お着替えの時間が親子の楽しみのひとつになるお手伝いがしたい」です。

私も作業療法士なので、現役時代は衣服の着脱訓練をしたり、着替えを含めたケアの指導な度を行っていました。

けど、ある程度経験のあるリハビリの専門家でも、着替えって結構気を使うものです。

抜管しないように、痛くないように、プライバシーが守れるように…、

それぞれに気をつけるポイントは違いますが、どうしても着替え=ケアの一環となりがちです。

でも、着脱しやすく、色合いもおしゃれなインクルーシブな衣服であれば、

「今日はどれを着る?」

「この色もお似合いだね♪」

って、親子時間を楽しみながらお着換えができると思うんです。

これからの時代、様々な分野でインクルーシブな衣服はますます必要とされていくと思っています。

とっても楽しみですね♪